アクセス解析を分析することで、そのデータを活かして学校ホームページのアクセスを増やす施策が打てます。
ただ、「分析した数値をどうアクセスアップにつなげれば良いかわからない……」という学校関係者の方もいらっしゃるかと思います。
そこでこの記事では、アクセス解析の分析を活かして学校ホームページのアクセスを増やす方法を、4つに分けて具体的に紹介したいと思います。
アクセス解析の分析方法については、こちらの記事を参考にしてください。
学校ホームページのアクセス解析で見るべきポイントと確認方法
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SEO対策(検索エンジン対策)
一般的なSEO対策とは、人気キーワードを予測して、キーワードをターゲットにページを「適切」に「大量」に作っていくものです。
学校ホームページの場合、一般的に検索キーワードのうち約95%が学校名を含むもので、さらにこの中で約70%が学校名のみといった割合になります。
学校名を含むキーワードであれば特に何もしなくても検索1位に出てくるので、基本的にSEO対策をする必要はなく、行っても効果が薄いです。
本来SEO対策は、ワード分析を行い、1ページ数千文字のページを数十ページ制作することになるので、学校のホームページの場合、コストと労力がかかる割に効果が出にくいのが現状です。
もしSEO対策を行うのであれば、ニッチなコースがある学校は「コース紹介ページ」を作ることで効果が出る可能性があります。
ニッチなコースとは、具体的に言うと学校の中で特化した分野(体育・音楽・鉄道・観光など)のことです。
例えば「鉄道 東京都私立校」など、他と競合しにくい検索キーワードに絞ると、1ページ3,000文字の記事1つだけでも効果が出ることがあります。
学校ホームページのSEO対策は基本不要で、ニッチなコースがあれば検討する程度で、普段はマメにブログ・お知らせ記事をアップすることが最大のSEO対策になります。
Web広告
Web広告にはいろいろな種類がありますが、学校ホームページの場合は情報サイトに掲載する広告がメインとなります。
Web広告を出稿した場合のアナリティクスの見方
Web広告の説明に入る前に、Web広告を出稿した場合のGoogleアナリティクスの見方について説明します。
学校ホームページの場合、一般的に約90%が自然検索や直接のURLを経由したもので、残りの約10%が外部サイトからのリンクやWeb広告を経由したものといった割合になります。
訪問したページ以外の閲覧をしないことを表す直帰率は、自然検索や直接のURLを経由した場合だと約40%であるのに対し、外部サイトからのリンクやWeb広告を経由した場合だと約50~80%となる傾向にあります。
他のページもよく見られていることを表すセッションは、外部サイトからのリンクやWeb広告を経由した場合の方が低く出る傾向があります。
特徴として、
- 自然検索で訪れるユーザーは他のページもしっかり読んでくれる可能性が高い
- Web広告から訪れるユーザーは1ページだけしか見ず、滞在時間も短い傾向にある
と覚えておきましょう。
これは、自然検索や直接のURLを経由した場合の方が興味・関心をもってホームページを見に来てくれているからです。
Web広告の種類と特徴
ではWeb広告の説明に入りますが、広告の種類を比較しながら説明します。
Web広告にはバナー広告と記事広告があります。
バナー広告は画像をクリックすると学校ホームページへ直接リンクするもので、記事広告は学校紹介などの記事の中に学校ホームページへのリンクが埋め込まれているものです。
バナー広告はコストが安いものの、クリック率は低く、どれだけ学校が認知されたかはクリック数のみでしかわかりません。
記事広告はコストこそ高いですが、クリック率が高く、どれだけ学校が認知されたかを、クリック数に加え、記事広告の閲覧数で判断することができます。
記事広告から実際に学校ホームページに訪れた受験生・保護者の5~20倍ほどが記事を閲覧しているため、学校の認知拡大に有効です。
Web広告を実施することで見込まれるアクセス数の増加率は、1契約あたり0.5%から3%(平均約1%)ほどになります。
SNS運用
ここまでSEO対策とWeb広告について説明してきましたが、一番のおすすめはSNS運用です。
TwitterをはじめとしたSNSにより学校への認知度が上がり、その結果学校ホームページへのアクセスが増える傾向にあります。
SNS運用は、すでに行っている学校もありますが、
- 複数人で運用を行う
- SNS運用の基礎知識を身につける
- 炎上対策を事前に準備・検討する
このような準備を外部のアドバイザーを入れるなどして、SNS運用を日常的にまわしていく環境造りが重要です。
まずはSNS運用から開始して余裕があればWeb広告を出す、といった運用をおすすめします。
ページ別のアクセス数を把握する
これまで紹介してきた3つの方法はユーザーが学校ホームページを訪問するまでの行動に関するものでしたが、ホームページ内のページ構成に気を配ることも重要です。
ページの項目ごとに説明します。
業務連絡ページは入試要項や参加行事などアクセス数の多い二大コンテンツなので、トップページからすぐアクセスできるよう、わかりやすいボタン配置をします。
ニュースページは学校の雰囲気を伝えるページなので、写真や動画を多く掲載し、訪問者に雰囲気がより伝わるようにします。
紹介ページは学校ホームページに足を運ぶきっかけを作る重要なページです。
ここでは、訪問者に伝えたいのにあまり見られていないページがないかを確認します。
例えば、上記のようにトップページから何度もクリックしないとたどり着けない構成だと、そのページを閲覧してもらえない可能性が高くなります。
また、項目ごとに別のページを作成している場合、他のページが見られない可能性があります。
具体的な例で、サイエンス教育について調べようと思うと、
- トップページから〇〇〇の教育ページまでリンクをたどる
- 〇〇〇の教育ページ内のサイエンス教育ぺージへのリンクをクリックする
- サイエンス教育ぺージ内で、さらにその下にあるサイエンス教育詳細ページへのリンクをクリックする
といった具合に、トップページから何度もクリックが必要な構成となっています。
そこで、できる限り同じページ内に収める工夫をすることをおすすめします。
例えば、上のように個々の教育ページを作るのではなく、同ページ内にまとめて表示することで、
- 別ページに飛んだまま元のページに戻ってこない、ということが発生しない
- 別ページに飛ばないので、気になる内容をアコーディオン形式で開いてみても、そのまま同じページ内でスクロールして続きを閲覧する
となるので、離脱の防止につながります。
これにより、閲覧率を上げることができ、伝えたい内容を伝えることができます。
分析を活かしてアクセスアップにつなげましょう
学校ホームページでアクセス数をアップさせるのにまずおすすめなのはSNS運用ですが、Web広告やSEO対策についてもそれぞれの特性を踏まえ、合わせて実施すると良いでしょう。
分析したGoogleアナリティクスの直帰率やセッションなどの数字を参考に、保護者や受験生に向けて伝えたい内容を伝えることができるよう、ページの構成を意識することが重要です。