受験生や保護者にホームページ内で学校紹介をする際、動画を掲載することがあるかと思います。
動画は学校の情報を伝えるのに効果的ですが、ホームページで使用する際には動画の種類や長さ、掲載するページなどのポイントを押さえておく必要があります。
この記事では、学校ホームページで動画を効果的に掲載する方法について、具体的に説明します。
Contents
学校ホームページに掲載する動画は2種類のタイプがある
学校ホームページに掲載する動画は「イメージ動画」と「説明動画」の2種類のタイプに分類することができます。ここでは、それぞれどういった特徴があるのかを紹介します。
イメージ動画について
- 目的・・・学校の雰囲気を伝えるため
- 対象・・・はじめて学校ホームページに来た方向け
- 掲載場所・・・トップページのメイン(ホームページに来て1番最初に目に入る場所)
という特徴があります。
説明動画について
- 目的・・・教育・学校生活・入試などについて説明会のように詳しく伝えるため
- 対象・・・既に受験を検討している方など、元々学校のことを知ったうえで来た方向け
- 掲載場所・・・各説明内容に合わせたページ
という特徴があります。
それぞれ目的と対象が異なるので、制作の際はどちらのタイプの動画を作るのか明確にしておきましょう。
イメージ動画のポイント
イメージ動画によってはじめて学校ホームページに来た方に良い印象を与えるには、以下の点に気を付けましょう。
テーマ別に伝える
参考として、こちらのホームページをご覧ください。
参考:https://www.keio.ac.jp/ja/
トップページの1番最初に目に入ってくるものが、イメージ動画です。
こちらのサイトのように、イメージ動画の構成は
- 動画は5本がスライド形式で順次表示されて全体で2分程度の長さ
- 1本あたりは15~25秒の長さ
- 1カットは2~3秒程度の長さ
となっていますが、これは閲覧した方が、飽きずにストレスなく最後まで見てもらえるようなカット割りと時間で作られています。
また、1本ごとにテーマ(場面)がはっきりしていると、具体的な学校のイメージが伝わりやすくなります。
テーマの具体例は、
- 学校の施設+登校シーン
- 通常の授業+特長的な授業
- 学内の行事+特長的な行事
- 部活動
- 入試説明会・体験授業などの受験生参加行事
- 著名な卒業生
などがあります。
1カットが2~3秒程度の長さがよい理由は、映画の予告編と同様に、ワクワクして観たくなる工夫として短いカットでたたみかけるように映像を見せていく手法を用いるためです。
学校の施設と雰囲気を伝える
こちらは、学校の施設や雰囲気が伝わる好例です。
ドローンを使うことによって、施設と普段の雰囲気を同時に伝えることができます。
なので、学校に関する多くの情報を流れるような場面展開で短時間で伝えるのに効果的です。
イメージ動画にVRや360°パノラマを導入してもデメリットが多い
VRとは仮想現実(Virtual Reality)のことで、目の前にある現実とは異なる世界のことです。
なかでも、あらゆる方位に向かって操作ができる360°パノラマで構築されたものがよく使われており、代表例では「Googleストリートビュー」があります。
この技術を使い、学校内をロールプレイングのように進みながら動画を発見するといった、VRとイメージ動画が融合したホームページがあります。
VRをイメージ動画に関連させるのは新しい感じがして一見するとよいですが、見るのが面倒くさいというのが欠点です。
また、せっかくコストをかけて作成しても、全部見てもらえない可能性があります。
イメージ動画はクオリティが重要
トップページで動画を大きく扱い、かつ良い印象を付けるためにはある程度のクオリティが必要なため、プロによる撮影・編集が必須となります。
ホームページを管理するWeb制作会社に一度相談してみるとよいでしょう。
説明動画のポイント
説明動画によって、教育・学校生活・入試などの情報について満足してもらうためには以下の点に気を付けましょう。
関連しているページに個別で設置する
動画を一覧で紹介するまとめページが作られることが多いですが、1ページにまとめるよりも関連しているページに分散して掲載するのが効果的です。
これは、ホームページに訪れる受験生・保護者は、YouTubeのように動画を見ること自体が目的ではないからです。
分散して掲載するというのは、例えば部活動の情報を伝える動画であれば部活動のページ内に掲載する、といった感じです。
動画のコンテンツ例として
- 学校紹介
- 施設案内
- 部活動
- 特長ある教育・授業
- 行事
- 在校生の声
- 卒業生の声
といったものがありますが、いずれも該当するページが既にあるはずなので、そのページ内に掲載すると来た方がわかりやすいホームページの作りとなります。
なお、掲載の際は、文字だけのリンクではなく、YouTubeの埋め込みなど画像があったほうが注目されやすいのでおすすめです。
内容は端的にまとめる
通常の学校説明会は1時間を超える場合もありますが、それをノーカットで流すと全部見てもらえない可能性があるため、学校ホームページの説明動画は、
1本5分前後(1~2分でもOK)
に分けるのがよいです。
可能であれば、テーマごとに分け、不要な部分をカットすることで、より受験生や保護者に伝わりやすい動画になります。
先生の顔を出す
校長先生の挨拶は顔出しであることが多いですが、他の先生は顔出しをしないことが多いです。
先生の出演NGや退職した場合に動画を撮り直さなくてはいけないなどの懸念事項はあるかと思いますが、先生の顔が出ていたほうが得体の知れない状態よりも、ぐっと安心感が増すため、可能な限り顔出しするのがおすすめです。
すぐに撮影できる環境を整える
説明動画はイメージ動画と異なり、最低限、明るい映像と聞きやすい音声になっていれば、動画のクオリティはそこまで重要ではありません。
それよりも、ブログを更新するような感覚で、今日あった行事や最近の学校での取り組みなど、細かい動画をたくさん更新していくことが大事です。
そうすることで、受験生や保護者は学校自体に親近感を抱き、説明会への参加や受験につながりやすくなる効果が見込めます。
しかし、普段の業務に加え、動画を定期的に撮影するとなると先生も大変です。
なので、先生の説明動画を簡単に撮影できる環境を整えておくことがポイントになります。
これにより、動画を撮るハードルも低くなり、同じテーマでも毎年動画をリニューアルして新鮮さを保つことができます。
動画をうまく使って受験生・保護者に適切に情報を伝えよう
受験生や保護者に学校に対して良い印象を与えるため、学校ホームページで動画を作成し、掲載することは大変有効です。
とはいえ、目的や対象などのターゲットが定まらないと、せっかくコストをかけてもあまり役に立たない、なんてことになりかねません思った効果が得られない可能性があります。
ホームページを管理するWeb制作会社とも相談のうえで、誰に対して、何をどのように伝えたいかを意識して動画を作成し、学校の印象アップに活かしましょう。