アクセスの分析に必須となるGoogleアナリティクスですが、これまで使われてきた「Universal Analytics(UA)」が2023年7月でデータ収集が終了し、「Google Analytics 4(GA4)」に置き換わる予定となっています。
学校ホームページでもGA4の導入が必要となりますが、いつ、どのように導入すれば良いかわからない学校関係者の方も多くいらっしゃるかと思います。
この記事では、UAとGA4の違いとGA4の導入手順、学校ホームページで活用するにあたっての注意点を画像つきで詳しく解説します。
Contents
GA4とは?
GA4とはGoogleの新しいアナリティクスツールです。
GA4が開発された背景として、UAがSNS利用や動画の埋め込みなどのユーザーの利用状況に合わなくなってきたことや、個人情報保護強化の潮流に合わせたデータ収集が求められていることが挙げられます。
現在のUAは2023年7月でデータの収集が終了し、同12月で閲覧ができなくなる予定です。
ですから、年単位で比較をするのであれば、今年の6月30日までがGA4導入のリミットとなります。
ただ、学校は年度単位で運営が行われているため、年度単位の情報を少しでも多く収集するためにも、できる限り早めにGA4を導入した方がよいでしょう。
UAとGA4の違い
UAとGA4は「データ取得方法」や「画面のメニュー」などが全く異なるツールです。
なぜ、既存UAではなく、新たにGA4というアクセス解析が開発されたかというと、
- ユーザーの利用状況に合わなくなってきたから(SNS利用・動画の埋め込みなど)
- EU一般データ保護規則(GDPR)など個人情報保護強化の潮流に合わせたデータ収集
といった理由があります。
GA4を利用することで、これまで計測することができなかった様々な項目を標準で計測することができます。
主な項目について説明します。
- クリック…外部サイトへクリックした数が計測できます。
- ダウンロード…アップロードしたPDFファイルのダウンロード数が計測できます。
- スクロール率…画面の中でスクロールした割合により、ページの中でどのくらい読み込まれたかが計測できます。
- 埋込動画の閲覧…ページ内に埋め込まれた動画の閲覧状況が計測できます。
実際にこのように計測方法が変化したことで何が変わるかというと、例えば以下のようなユーザー行動を計測することが可能になります。
このように、GA4ではユーザーの操作をより詳細に分析することが可能です。
なお、詳細な計測を学校関係者の方で行うのは大変なので、ホームページを管理するWeb制作会社に依頼し、年に数回、アクセス解析のレポートを依頼することも検討してみてください。
GA4の導入手順と注意点
GA4はUAと共存が可能なので、できるだけ早めにGA4を導入した方が良いでしょう。
GA4を導入する際は、きちんと設定を行わないと正しく計測することができないため、Web制作会社などに計測を依頼した方が良いです。
しかし、GA4に関して慣れていないWeb制作会社も多いので、初期導入の際に注意すべきポイントをまとめます。
導入の際に、Web制作会社の人にチェックしておきましょう。
Google シグナルのデータ収集を有効にする
Google シグナルはユーザーのセッション数(ユーザーのサイト内の流入から離脱までの一連の行動。ユーザーのサイト訪問数ともいいます)を表すもので、これを有効にしないとスクロール率や動画の閲覧履歴、ダウンロードの数などの計測ができません。
ユーザーデータとイベントデータの保持を2ヶ月から14ヶ月に変更する
こちらの設定はユーザーのセッション数に関わってきます。
最初はデータの保持が2ヶ月になっているのですが、その間アクセスがないと別人と判断してしまうため、期間を14ヶ月延ばすことでより詳細なデータを計測できます。
YouTubeの埋め込みタグに追加の記述をする
GA4で動画の再生情報を取得するには、設定が必要になります。
具体的には、学校ホームページ内にあるYouTubeの埋め込みタグに追加の記述をします。
この作業には特にホームページ制作に関する専門的知識や技術が必要となるため、Web制作会社などに依頼することが望ましいです。
早めにGA4に対応し最新の分析を行いましょう
GA4はUAと比べて設定項目が多く、中にはWeb制作会社への依頼が必要となる難しいものもありますが、その分取得できるデータは大幅に増加します。
まだ対応が済んでいない学校関係者の方は、なるべく早くGA4を導入し、学校ホームページの運営がより一層目に見える形で行われる環境を整えることをおすすめします。