学校のホームページは、学校行事や進路実績など掲載するコンテンツがたくさんあり、定期的な内容更新が必要です。
なので、「記事の作成や画像のアップロードを簡単にしたい」と考える学校関係者の方は多いですが、そんな要望にこたえるのが「CMS」です。
ただ、CMSといってもいくつか種類があるため、どれを選べばよいか判断に迷ってしまう学校関係者の方も少なくありません。
そこでこの記事では、学校のホームページ制作に最適なCMSを紹介します!
Contents
CMSとは?
CMSとは、簡単に言うと記事や画像を一元的に保存・管理することができるシステムのことです。
CMSを使うことにより、簡単にホームページが作れ、管理もしやすくなります。
CMSには様々な種類がありますが、その中でもMovableTypeとWordPressの2つが比較検討されることが多いです。
WordPressとMovableTypeの違い
MovableTypeとWordPressの違いを比較し、表にまとめました。
MovableType | WordPress |
---|---|
国産メーカー | 世界中で開発されている (オープンソース) |
ライセンスが有料 | ライセンスが無料 |
開発できる業者が多い | 開発できる業者が非常に多い |
企業利用が多い | 個人利用が多い |
プラグイン(補助ツール)が少ない | プラグイン(補助ツール)が多い |
セキュリティに強い | セキュリティが弱い |
アクセス負荷に強い | アクセス負荷に弱い |
MovableTypeは国産メーカーによる製品ですが、WordPressは誰でも無料で使える開発用のツールで、世界中で利用されています。
MovableTypeは、Wordpressに比べてセキュリティに強く、アクセス負荷にも強い傾向があります。
セキュリティの高さを求められ、合格発表などでもアクセス負荷の多い学校のホームページを制作する際は、MovableTypeのほうが望ましいといえます。
WordPressのメリット
WordPressには、以下の3つのメリットがあります。
- ライセンスが無料
- 開発できる業者が多い
- 比較的操作が簡単
以下で詳しく解説していきますね。
ライセンスが無料
WordPressは使用する際のライセンス費用がかかりません。
また、ホームページを制作するのに必要となる、「テーマ」と呼ばれるデザインのひな形も無料から使うことができ、ゼロからデザインを構築することが可能です。
しかし、学校のホームページでは、入試要項・学校行事はもちろん、旬なバナーを設置したり、情報の見せ方を工夫することが多く、無料のテーマだけでは補えない場面が出てきます。
このため、数万円の有料テーマの購入や、数十万円かけてオリジナルのテーマで制作するのが一般的になります。
開発できる業者が多い
WordPressは誰でも無料で使えるツールであり、世界中で開発がされています。
なので、開発できる業者が多く、ホームページを制作する際、多くの業者から比較検討して選ぶことができます。
比較的操作が簡単
WordPressには「ブロックエディタ」と呼ばれるページを構成するボタンなどを簡単に作成するツールや、「プラグイン」と呼ばれるお問い合わせフォーム作成などの補助ツールが豊富に提供されており、専門的な知識がなくても必要な機能を比較的簡単に実装できます。
なので、少しでもパソコンの分野に詳しい先生や職員がいれば、上記のプラグインやブロックエディタを用いることで、比較的簡単な操作で機能を拡張することができます。
注意ポイント
比較的簡単に操作できますが、正しく操作をしているつもりでも表示が崩れたりエラーが出る場合があるので注意です。
また、異動や退職に伴い操作に詳しい先生や職員がいなくなると、ホームページの更新が回らなくなる恐れがあるため、最終的には専門知識をもった制作業者のサポートが必要になるのが現実です。
MovableTypeのメリット
MovableTypeには以下の3つのメリットがあります。
- セキュリティに強い
- アクセス負荷に強い
- 管理画面が使いやすい
以下で詳しく解説していきますね。
セキュリティに強い
悪意のあるユーザーは海外が多く、世界中で利用されているWordPressはハッキングの標的になりやすいです。
一方、MovableTypeはデータの中身が一般に公表されておらず、わざわざ外国人が中身を解析してまで改ざんする可能性が低いことから、セキュリティに強いと言えます。
また、国産メーカーであるため、万が一のセキュリティ事故が起きた際のサポート体制も充実しています。
学校のホームページへの不正アクセスで個人情報などが盗まれるといった事象を避けるため、ホームページ制作においてセキュリティの強さは必要不可欠です。
アクセス負荷に強い
私たちがホームページにアクセスした際、ページを表示する仕組みとして、
- MovableTypeはすでに作られたページを表示
- WordPressはページを作ってから表示させる
といった流れになっています。
そのため、MovableTypeはデータを生成する処理が少なく、サーバーへの負荷が軽くなります。
一度にたくさんのアクセスが集中すると、サーバーに負荷がかかりホームページにアクセスできないといった事象が起こり得るため、サーバーへの負荷が軽いホームページを制作することが望ましいです。
学校のホームページでは合格発表などのタイミングでアクセスが特に集中することが想定されるため、ホームページが閲覧できないといったトラブルを避けるためにも、アクセス負荷に強いCMSを利用したほうがよいでしょう。
管理画面が使いやすい
MovableTypeはトップページの画像、バナーやお知らせなどを簡単に設定や変更することができ、その作業により画面の見た目が崩れたりすることがありません。
パソコンの分野に詳しい先生や職員がいなくても、穴埋め方式で、「見出し」や「文章」を入力したり「カテゴリー」や「画像」を選択するだけで、管理画面から簡単にホームページの内容を変更することができます。
WordPressのデメリット
WordPressには、以下の2つのデメリットがあります。
- セキュリティが弱い
- アクセス負荷に弱い
以下で詳しく解説しますね。
セキュリティが弱い
WordPressは世界中で利用されているオープンソースで、ファイルの中身や構成などが丸わかりであるため、悪意のあるユーザーの標的になりやすいです。
スパムメールが大量に送り付けられたり、マルウェアというウィルスに侵されてファイルの改ざんや情報が盗まれたりといったことが世界では日常的に発生しています。
これを防ぐために定期的なバージョンアップが行われますが、先生や職員または専門業者への依頼などによって都度作業を行う必要があり、労力を必要とします。
これがWordPress最大のデメリットといえ、学校のホームページへの不正アクセスによってページが改ざんされるなどといった事故は絶対に避けなければなりません。
アクセス負荷に弱い
WordPressはたくさんの情報をデータベースから参照する仕組みで構成(動的生成といいます)されているため、日頃からサーバーへの負荷は比較的高いです。
そんな中、合格発表といったアクセスが集中するタイミングがあるとサーバーがダウンしてしまい、ホームページにアクセスできなくなる恐れがあります。
学校のホームページのようにアクセスが集中する想定がある場合、WordPressでホームページを制作することはあまり望ましくありません。
MovableTypeのデメリット
MovableTypeには以下の2つのデメリットがあります。
- ライセンスが有料
- 初期の開発が難しい
以下で詳しく解説しますね。
ライセンスが有料
MovableTypeは、アカデミック版の場合税込で79,200円のライセンス料がかかります。
一方のWordPressはライセンス料こそかからないものの、利用するテーマによっては有料となりますし、オリジナルテーマで制作する場合は結果的に同じぐらいの価格帯になることが多いです。
初期の開発が難しい
MovableTypeはパッケージ製品なので初期の開発が難しいです、。
Webに詳しい先生・職員でもイチから開発することは不可能に近いため、特にオリジナル性にこだわったホームページを制作したい場合は、専門家に依頼する必要があります。
学校のホームページ制作ならMovableTypeがおすすめ
ホームページの制作費用を少しでも安くするためにWordPressで制作しても、テーマをカスタマイズするとけっこうな費用がかかります。
ライセンス費用として79,200円の差がありますが、その差でセキュリティやアクセス負荷の強化をすることができることを考えると、学校のホームページであればMovableTypeを導入することをおすすめします!